出光 佐千子 著
B5判上製函入 本文304頁 口絵24頁
日本文人画の大成者として高く評価されてきた池大雅(1723-76)。大雅が生涯描いた「真景図」について、その思想を中国の名勝図にまで拡げることで、大雅の「真景」観について詳細な作品分析を行っている。その意識の根底には、中国の詩文や版本の図様があり、中国古代の憧れの詩人たちが見ていた景観を、あたかも目前にあるかの如く鑑賞できるような意図が存在したことを明らかにする。
著者が長らく取り組んできた研究成果を、大雅生誕300年の記念の年に刊行する。